岡本 直枝
オカモト ナオエ
〈制作について〉
誰しも、ふと足を止め、心惹かれる風景があるだろう。何故足を止めたのだろうか?
ある風景に出会った時、ある「感触」が、突然、私の中に入り込んで来た。
風景は画面ではなく、あらゆるものが相互に連鎖する広がりと、さらに時と言う積層の、全てなのだという事。自分もその一部であるのだという事。木の一本も無い北の島で止めどない雨に濡れながら、シナプスのようなその「感触」を、忘れたく無いと思った。
以降、風景の中に感じる『場のちから』と名付けたものを追い、様々な繊維素材を用い、織り、フェルティング、縫いなど様々な技法で、造形表現を続けている。
〈略歴〉
武蔵野美術大学短期大学にてプロダクトデザインを学び、日産自動車株式会社に入社。
17年余りの在職中、初代シーマの他、多くの車のデザインを担当、発表した。
車両のインテリアファブリックのデザインからテキスタイルに興味を持つ。
退社後、武蔵野美術大学大学院にてテキスタイルを学ぶ。
2002年、同大学院修了以来、テキスタイル造形作品を制作、発表している。
現在、女子美術大学、東京造形大学大学院にて非常勤講師。
〈受賞歴〉
2003 MINIARTEXTIL COMO(イタリア)入選
2004 The World Meeting of Felt Art(ハンガリー)入選
2012 MINIARTEXTIL COMO(イタリア、フランス)prix. Antonio Ratti
2013 Faiberart International(アメリカ)Best in Show
2016 Faiberart International(アメリカ)入選
〈個展〉
2005、2007、2011 千疋屋ギャラリー/東京
2006、2008 AOAO/京都
2013、2016 ギャラリー悠日/栃木
2014 ギャラリー猫亀屋/大阪
2015 KANEKO ART TOKYO/東京
〈上記以外のグループ展など〉
2006,2007 日韓交流展(東京、ソウル)
2007 Fiber As Art展 Silk Road Project(東京〜シルクロード巡回)
2008 株式会社日産自動車 デザイン本部 エントランス展示
2000~2011 Today’s Art Textile(京都マロニエ, 韓国プサン、網走美術館、等)
2005~2011 JTC展(金沢21世紀美術館、アジア美術館、田中一村記念美術館、等)
2011 The Nature of spirit(マドリッド、サラマンカ)
2006~2013 株式会社クリエイティブボックス社 エントランス展示
2005, 2008, 2009, 2011, 2014 かたちの会展(赤レンガ倉庫、平塚美術館 等)
2013~2015 Contemporary Miniature Fiber Art Japan(スロバキア、リトアニア、等)
2010, 2011, 2013, 2015 ミニアチュール展「百花彩」(東京、大阪、金沢)
2014, 2016 Today’s Action展 (盛岡、東京、富山) 等多数
〈共著〉
『テキスタイル ー表現と技法—』 武蔵野美術大学出版局
神奈川県在住